2022年10月31日月曜日

「約8割が肯定的」ですか?

丘珠空港の将来像(案)」が、総合交通調査特別委員会で審議されました。

1998年に「空港整備に関する基本的な考え方」を示し、滑走路は1500m、便数は環境悪化させないことを基本に現状(当時)の2倍の44便程度として地元住民とも合意した経過があります。その後、空港の利活用検討がなされる中で、インバウンド増加、低騒音の航空機など変化した環境に対応することが求められる、として、滑走路の300m延長や、便数増(72便程度)を示したのが、このたびの「将来像(案)」です。

地元説明会では、住民から、「自衛隊との共用空港のため最近は軍用機も多く飛行するようになり不安だ」、「航路の直下は騒音が著しい」、などの声が多く上がりました。国の騒音環境基準の範囲内で72便可能、毎年騒音調査し市民に情報提供する、という市の案の説明に納得できない住民もいます。

その後のパブリックコメント等の集計結果は、総数3657で、肯定的意見1095、否定的意見237、更なる強化又は検討や環境への影響に関する意見など2325でした。それをまとめて、「約8割が肯定的な意見であった」と資料に記述しています。

母数からみれば6割は枠から外され、3割が肯定的なのに、1332だけを取り出して「8割肯定」というまとめ方。あたかも圧倒的に肯定的だったと市民は誤解してしまうのではないでしょうか。

騒音の問題は、日常生活に大きく影響します。国の基準の範囲内であっても、その測定方法や場所によって大きな差があり、実際にうるさいと感じている市民はいるのです。

このまま国への要望に走ってしまう市のやり方に反対です。