2019年10月7日月曜日

もいわ山ロープウエイ事故

8月24日に、札幌の観光名所の一つである
もいわ山のロープウエイが非常停止し、
停止した反動で支柱に搬器が衝突し、
7名が負傷するという事故を起こしました。

この件について、9月30日に市議会の
「経済観光委員会」が開かれました。

質問の冒頭、私は、
市が82%以上の出資をしている振興公社の
安全管理がずさんだったために負傷されたみなさまへの
心からのお見舞いを申し上げました。

8月28日付けの北海道新聞には、
「2015年以降同様のトラブルを5回発生させていた」という
記事が載っていましたので、
まずそのことについて
「それは事実なのか。いつ知ったのか。」と質問しました。

「2015年から2019年まで5回のトラブルがあった。
報道で知って市が振興公社に問い合わせた。」と答えました。
今回の事故が発生するまで、
市は過去のトラブルを知らなかったのです。
国交省の「鉄道事故報告規則」では、
非常停止しただけでは報告すべき事項に該当しないことから、
振興公社は国にも市にも報告していませんでした。
しかし、非常停止する、ということは、
やはり異常な事態なのです。
私は、「非常停止は、鉄道事業法に基づく報告義務に該当せず、
市が問い合わせるまでわからなかった。
今回の事故は、非常停止に対して適切に対応したのかが
問われるものであり、
今後、非常停止した場合には
振興公社から市に報告させるようにすべき」と求めました。
市は、「そのようにしたい」と答弁しました。

今回は、法に基づいて報告すべき事故だったので、
振興公社はその日のうちに国交省に事故報告をしていました。
ならば、なぜ事故の翌日と翌々日に運行したのでしょうか。
「点検を行ない運転に支障がないことを確認した」と言いますが、
3日後に国交省から注意喚起の文書が出されたのです。
安全に対する意識があまりに欠けていたのではないでしょうか。
私は、振興公社の安全軽視であるとともに、
指導すべき市の姿勢にも大きな問題があったことを
指摘しました。