2018年6月4日月曜日

町内会条例(案)と住民の自治

札幌市議会・財政市民委員会で
「札幌市町内会に関する条例素案」の報告がされました。
「町内会の活動を促進し、安全安心で暮らしやすく、
いきいきとした地域コミュニティの実現に寄与すること」を
目的としています。
町内会の役割は大変重要です。
役員の高齢化、担い手不足、加入率の低下など、
町内会が抱える組織運営上の課題に対して、
行政が積極的に援助をすることは必要であり、
求められていることだと考えます。
しかし、条例として定めるべきことでしょうか。
「案」では、町内会の役割として「加入を促進」、「参加や協力」、
「他の団体との連携を深める」よう努める、としています。
それらは、町内会ごとの自主的な意思によって
なされるべきです。
町内会に消極的な人、加入する意思のない人も含め
多様な住民がいます。
条例化によって多様性の尊重よりも
強制性が優先されることにならないか、
慎重に考える必要があります。
条例を制定しなければ町内会活動は活性化できない、
ということはありません。
自治体が活動を規定することは
自治の精神に反すると思うのです。