豊平区平岸にある「札幌市児童心療センター」は、
重度の自閉症や精神障がいをもつ子どもを診る
入院もできる病院です。
こうした自治体病院は全国で4箇所しかなく、
大切な役割を果たしています。
市立病院の精神科病棟「静療院」という名前で
1973年に建てたものですが、
市立病院会計を黒字化するために
「パワーアッププラン」を作り、
成人部門は桑園にある市立病院本院へ、
採算のとれない児童部門を平岸に残して
「児童心療センター」と名称を変更してこの4月から切り離し、
11名の医師が5名体制となったところでした。
成人部門の移転で空いたスペースに
市内の福祉施設を移転させ、
児童心療センターとの複合施設を作る計画で
進行中のところに、
勤務する医師5名のうち4名が今年度末に退職との
報道があったのです。
8割の職員が一時に退職する意向を示したというのは、
「なにかあった」と思うほうが自然です。
理念がないまま空き部屋対策ばかりが先行した
施設計画になっていたのではないか、
現場医師との話し合いが十分に行われていたのか、
疑念が残ります。
この件で10月16日の決算特別委員会で質問したのは
私ひとりでしたが、
「あの質問はそのとおりですよ」と
他の議員からも共感の声があがっています。