2020年1月14日火曜日

こども家庭支援センターとの懇談


札幌の児童相談所は、
虐待通報があった際に現場に行く初期調査業務を、
市内3か所の施設に業務委託しています。
国の児童相談所運営指針には、
「調査は児相職員または児相が依頼した者が行う」
なっているからなのですが、
虐待への対応は児相が行うことが決められています。
現場へ行き、虐待の可能性の有無について
判断する専門性と責任はどうなるのでしょうか。
 

この業務委託を受けている施設長さんは、
「最初の依頼は、
『どうしても児相が対応できないときに助けてほしい』
という趣旨だったのでお引き受けしましたが、
とても現場に行ける体制ではない。」
と話してくれました。
この施設には子どもたちが日常の生活をしており、
土日には様々な行事が行われます。
そこに初期調査の依頼が来れば、
遅番や休みの予定だった職員を出勤させたり、
行事開始を遅らせるなどの対応で身を削らざるを得ないのです。
 

このような業務委託は、
広域の北海道児童相談所でも実施していません。
他都市でも稀な部類です。
児童相談所は本気で子どもを守る気があるのか、が
問われます。