覚せい剤取締法違反で逮捕された容疑者が、
生活保護を不正に受給していたことが
報道されています。
これについて、札幌市が厳しい態度で
対処しなければならないことはいうまでもありません。
私が心配することは、生活保護受給者が
いっそう肩身の狭い思いをすることにならないか、
ということです。
先日、医療機関の方が
「芸能人の母親の生活保護の報道があって以来、
保護を受けている患者さんの受診が減った」と話していました。
近所の目が気になって家から一歩も出られず
病院にも通えなかったというのです。
通っていた歯科をわざわざ遠くに変えた人もいると聞きました。
近所の目を気にしてです。
市議会の厚生委員長をしている私に、
覚せい剤容疑者の件で報道機関から電話があったので、
私は「今回は稀なケース。圧倒的多くの生活保護受給者が、
事件で肩身の狭い思いをしており、
報道の際には十分な配慮をしてほしい」と強調しました。
生活保護制度は
「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」
日本国憲法第25条を
保障するためのものです。